夏の記憶の味覚再現

9月になったら、途端に秋になったような気がします。

夏の終わりを告げる、ツクツクホウシの鳴き声は、ここ、池袋では一度も聞きませんでした。
九州にいた半世紀ほど前のことだけど、夏休みの終わりになると「つくつくほーし・つくつくほーし・しーつくつく・・・」
この声を聞くと、少し切なくなりました。
「自由気ままな夏休みが終わり、学校が始まる」
学校が大嫌いというわけではなかったけれど、夏休みが終わるのはいつも、少し悲しかった。

そんなことを思い浮かべながら、その当時の夏の味覚を思い出してみました。

■まくわうり

ほんのりと甘く、嫌いではなかった。
この夏、スーパーで見かけて、かなり迷ったけれど買わなかった。
やっぱり、一度、完熟メロンの味を覚えてしまうと、まくわうりには戻れないようです。

■トマト

お客さんが来ると、薄く切ったトマトに砂糖をかけて出していました。
えー、トマトに砂糖?
思い出してやってみました。

ジャリっとした砂糖の味が昭和の味覚です。
懐かしかったです。
でも、それから半世紀たって今、トマトに甘みをつけるなら、ハチミツとバルサミコ酢を混ぜて、和えたりすると思います。
いつの間にか、純朴な田舎町の少年は、小賢しくて小洒落たことをやるようになりました。
それを、成長っていうのかな・・・・・
人は、誕生し、成長し、老成し、劣化する・・・・その繰り返しで何万年も生き延びてきたんだな、
なんていうことを、思いました。

■冷や麦

赤と青の麺が一本ずつ入っているそうめんの太いヤツ。
半世紀前の記憶だと、必ず色つきの麺がありました。
スーパーの棚を見ていたら、色付きの麺が数本入ったものがありました。
買おうかなぁ、とおもいつつ見送るのはいつものこと。

■茗荷を刻んだ冷たいナスの味噌汁

冷たい味噌汁、夏はよく飲みました。
今日は、こんな作り方にしました。

冷たい味噌汁

煮干イリコのダシ(顆粒)に麦味噌をお湯で溶かして、出来上がり。
荒熱が取れたら、冷蔵庫で冷やします。
焼きナスも冷やしておいて、刻んだ茗荷を載せて、冷たい汁を張ります。
うむ、こういう作りだと、料理、という感じですね。

■砂糖水

水に砂糖を溶かして、氷を入れて飲むだけ。
こんなものが、おいしかったんだな・・・・・
とおもって、作ってみたら、改めて・・・・おいしかった。
レモネードのレモン抜きと同じなんだけど、砂糖の甘さそのものを楽しむ飲み物です。
カフェテーブルで飲むのではなく、田舎家の縁側で、夏の日差しを横目で見ながらだと最高。13177065_1005231272888050_2224373142408110796_n
梅酢で香りをつけてみたら、ちょっと渋みがあって、おいしいドリンクになりました。
これなんかは、砂糖を隠し味くらいに少なくしたら、ウイスキーのチェイサーにならないかな、とおもいましたが、これに合いそうなウイスキーを思いつきませんでした。

まだ、夏の味覚ってあったとおもうけど、とりあえずこんなところで・・・

Merlin’s Bar

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