ウイスキーの雑談(ベルスコッチ アンドリュー王子の成婚記念ボトル)

久しぶりにウイスキーの雑談におつきあいください。
 
1986年に英国のアンドリュー公爵殿下(チャールズ皇太子の弟)がセーラ・ファーガソンとのご成婚を祝って作られたベルスコッチが手元にあります。
  
この頃は220%というものすごい輸入関税がかけられていたころですから、こういう記念ボトルではない通常の陶器ボトルが25000円で販売されていた時代です。
  
アンドリュー殿下はフォークランド紛争の時、海軍のヘリコプターのパイロットとして従軍し活躍したことから英国内で人気が高く、この記念ボトルもすぐに売り切れたといわれています。
もう少しあの当時の記憶をグーグル先生に教わりながら思い出してみると、
イギリス政府はアンドリュー殿下が戦死することを避けるため、彼を後方事務の仕事に異動させようとしたのですが、母親であるエリザベス女王が許可したため、彼は前線でヘリコプターに乗り続けたのでした。
 
なぜ海軍でヘリコプター?
と思われるかもしれませんね。
 
アルゼンチン軍のミサイルは艦より小さなヘリコプターを目標と勘違いして追尾することが分かったので、艦を守るデコイ(囮)になりミサイルをヘリが引き付けて方向をそらそうぜ、ということになったそうです。
その命がけの軍務をヘリコプター乗りたちが買って出たのですから、銀河英雄伝説の将軍たち(私は帝国軍のミッターマイヤーを思い浮かべています)みたいですね。
 
紛争終了後、エリザベス女王が軍港まで、他の搭乗員の家族に交じって帰港を出迎えたそうです。
 
こういう英雄がヨーク公爵令嬢と結婚することを祝って当時人気が高かったベル社が出した最上級のベルスコッチ陶器ボトルですから、コレクターの間でもてはやされてすぐに売り切れたといいます。
 
ですから日本などの国外には、これを購入した英国人から買うかもらうしかないわけです。
知人はこれを、英国から帰任するときにウイスキーコレクターである友人からもらったといいます。
  
ベルには何種類かあるのですが、12年が当時1万円くらい(ジョニーウォーカーブラックラベルと同等)、その上にロイヤルリザーブ(2万円くらい)、さらに上に陶器ボトルがありました。
  
私も一本だけ陶器ボトルは持っていて、飲んだことがなかったのですが、去年の12月に開栓してショットでご提供し(自分でも一杯だけ飲みました)すぐに売り切れました。
相当にいい原酒を使っていると思いました(値段も値段ですからね)。

また、あのお酒を飲みたいなぁ、でも、手に入るわけないし・・・・・と思っていたら、このバーの一周年と私の還暦の前祝い(7月生まれです)として先日プレゼントしていただきました。
 
英国のホームバーのコレクションから日本のウイスキー好きに手渡されたこのボトルは、最後は東池袋のショットバーでひっそりと開栓を待っています。
 
いつ開けようかな、と考えるのは楽しいです。
  
私の結婚式?
いやいや、それはないですね。
 
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Merlin’s Bar

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